団塊ジュニアだとか
就職氷河期世代だのと呼ばれる世代を中心に、
フリーターをめぐる状況を追ったもの。
世代が重なるからというだけではなく、先が読めない状態で働いているという点で、この本で述べられていることは他人事とはとても思えない。たとえば、年度末近くに突如「来年度は…」などと言われた日には、すぐさま生活が立ちゆかなくなってしまうだろうし、”普通に生き”そして学ぶ環境を守るために働いているだけだというのに怠け者扱いされ続けたら、いつか心は折れてしまうはずだから。
働くことをめぐる状況が不安定なことは変わりがないけれども、ただ”あなたは悪くないのだ”とみとめられるのは救いだ。あとは、今後も続いていく不安定な状況に対してどう対峙していくか、だろう。