へっぽこ講師のあれやこれや(別館)

頻繁にやる気が行方不明になる大学教員の雑記です。アカデミックな要素はかけらもありません。

生活費の目安

「カネ」にからむエントリーを昨日あげたので、非常勤時代の生活費の目安として考えていたことを残しておこうと思います。


ちなみに私は文系で、もはやかじれるスネもない地方出身者であります。そんな私が首都圏を拠点にして生きのびようとするならば、大学の非常勤で10コマ分は稼ぎ出す必要があると考えていました。10という数字は、住居費で3、水道光熱費で1、通信費で1、税金や年金で1、研究費(学費相当を目安)で2、食費など生活費で2というのが内訳。住居費などはもう少し減らせたのかもしれないけれど、ぶつくさとやかましくやる自分の勉強の仕方などを考慮するとこれがぎりぎりのところでした。しかしまあ、交際費や帰省費用、国保(内訳を出すときには忘れていた)もいるし、就活では旅費は自腹、それに煩悩にまみれた人間なのでジョソウなどの気晴らしもしたいわけで・・・となり、実際には生活をまわしていくために他にも仕事を入れておりました。どうにかこうにか生活はしていたけれど貯金をする余裕はなく、地方遠征をあきらめざるを得なくなってみじめな気持ちになったり、不安(「病気になったら・・・」とか「PCが壊れたら・・・」など)によくさいなまれておりました。


それでもやめなかったのは、一つのことを突き詰めて考えるのが好きで、考えがひゅっとまとまっていく時の快感を思うと離れられなかったということがあります。「いまさら後戻りもできんだろう・・・」という、意地とも諦めともつかない気持ちも少しはあったでしょうが。それから、周りの人たちにとにかく助けてもらっていたことも大きいです(「養ってくれてありがとう」と書ける日を迎えられるように精進します)。


10コマを生活を維持する目安としてきましたが、実のところはそれではまわっていなかったと思います。「フリー」の身分で何年もやっていかねばならないうえ、各種資料や旅費も確保せねばならないことを考慮すると、先般の本で西原さんがあげていた「30万」という額は、自分の世界でも妥当なものかもしれません。そんなところで、無理矢理しめることといたします。


<追記>
”非常勤×10”を目安にしていたものの、大学非常勤講師としてやらせてもらっていたのは7〜8コマほど。不足分は予備校の非常勤や家庭教師などでしのいでおりました。