小須田部長のように

学会で三田へ。シンポジウムと分科会(近代散文)を拝聴。 シンポジウムは「冷戦下の表象文化空間再考―国家・ジェンダーイデオロギー」と題したもの。アメリカ演劇の正典が冷戦下の思考様式のもとでいかに形成されていくかを振り返り、戦争の世界をただひたすらに描き続けながらも極私的な世界にいるとされたというヘンリー・ダーガー(彼の絵は原美術館で現在展示中とのこと)から公/私の問題について、そして映画『蠅男の恐怖』から核に対する民間防衛(Civil Defense)とそこに接合される「幸福な家庭」について語られ、最後に坂手洋二さんが、具象を社会的とし抽象を被社会的とする見地には倒錯があり、抽象的なもの(実のところ、具象を突きつめると現れるもの)も/こそ社会的であると、"Bug"(映画化されてアメリカでは公開中とか)という芝居、SF映画、ゾンビ映画などを通してお話しされるという流れ。どうもこのシンポの裏キーワードは「引きこもり」であったと思われます。 分科会はポウの『ユリイカ』についての研究発表。ポウが詩的宇宙を描きだす際に依拠する数学的な原理(この原理は宇宙の必然的な破滅を説明するものであるという)を追ったうえ、原語の限界を超えるという、ポウが数学的原理を基盤にしておこなった試みがいかになし遂げられているかを論じたもの。 講師の先生方から怒濤のように繰り出される情報にただただ圧倒。勉強になりました。自分の専門を突きつめることは大前提だけれど、幅広い知識をつけていかないと流れに乗り遅れるばかりだなということをあらためて感じました。学術的なイベントが続いて週末がつぶれることが多く、ヨレヨレ度が増しているのですが、しなびている場合ではないぞと反省もしたり。そんなわけで、「がんばれ~、負け~んなぁ~」と小須田部長よろしく、自分で自分を励ましてみたのでした。
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